郊外の田んぼ1反分の広い敷地に対して、安心感とコンパクトな生活動線が求められた。 外周はRCの壁で閉鎖的な表情だが、内部には3つの光庭があるため、明るさが広がり、風が抜ける。 部屋同士をつなぐ廊下や壁は少なく、光庭によって空間を分け、回遊性を生み出している。 光庭カーテンなどを開けているときは家全体に視線が広がり、奥行が生まれる。 カーテンを閉めれば、容易にプライバシーを保つこともできる。 内部のプランは都市のグリッドに対し、45度の角度を振ったグリッドで構成されている。 外周部に現れたギザギザが耐力壁を増やし、内部では方位感覚を惑わすことで感覚を研ぎ澄ませる。
所在地:岐阜県穂積市
構造規模:鉄筋コンクリート造+木造、平屋
延床面積:179m2
構造設計:中野建築構造設計 中野稔久
施工:三栄建匠
竣工:2008年
写真:上田宏、(一部)多田ユウコ